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2009.05.11
脊椎脊髄外科スタッフ医師、研修医募集
亀田総合病院では「脊椎脊髄外科」を開設いたしました。
脊椎脊髄疾患・末梢神経疾患の診断および外科的治療を専門的に行う新しい診療科です。
募集内容
スタッフ医師:整形外科または脳神経外科専門医で、脊椎脊髄外科指導医を目標としている方(若干名)
短期脊椎脊髄外科研修医:短期間で集中的に脊椎脊髄外科を勉強したい方
(整形外科、脳神経外科以外の医師でも応募可能です。研修期間、研修内容、研修中の身分などは下記までお問い合わせ下さい。)

脊椎脊髄外科医師・研修医募集
I.はじめに
脊椎脊髄外科を志す若い医師に対して、質の高い臨床研修の機会を提供します。
亀田メディカルセンターでは、脊椎脊髄疾患および末梢神経障害を有する患者様に、最先端の脊椎脊髄手術と安心できる医療サービスを提供することを目的として、2006年7月に「しびれ外来(脊椎脊髄専門外来)」を開設、2007年4月に単独診療科として 『脊椎脊髄外科』 を新設しました。初年度より年間200件の手術件数を達成することができ、現在、外来受診者数・手術件数ともに急速に増加しています。
2010年1月には『日本脊髄外科学会 認定訓練施設』申請を予定しています。

Team Spineへの参加資格は、脊椎脊髄疾患の治療に情熱を持っていることとチーム医療を重視する姿勢です。
当科では、脳神経外科および整形外科出身の「脊椎脊髄外科医」が、出身科の垣根を越えてチーム医療を展開しています。現在4人の指導医・認定医が診療を行っていますが、外来を担当した医師が単独で治療方針を決定することはありません。カンファレンスで一人一人の患者様の神経症状および画像所見を検討して、チーム全員のコンセンサスのもとに最終的な治療方針を決定しています。脊椎脊髄外科内での症例検討会に加え、脳神経外科・神経内科カンファレンス、リハビリテーション・病棟カンファレンス、神経放射線カンファレンスを行っています。

国内外ともに高い評価を得ることのできる医療を実践するために、常に新しい知識を習得し技術を研鑽しています。
私たちは低侵襲手術を第1目標としています。豊富な脳神経外科手術の経験を生かして、ほとんど全ての手術を手術用顕微鏡下に行っています。また整形外科出身のドクターにより内視鏡手術も開始しました。さらに、局所麻酔で行われる、経皮的椎間板摘出術(PN)や経皮的椎体形成術(PVP)では、手術翌日には退院可能です。
もう一つの目標はチャレンジです。医師総数400名を越える亀田メディカルセンターでは、専門性の高い診療科が多く、通常では経験しないような稀な症例やチャレンジングな症例を多く経験することができます。リスクが高く手術治療が困難と思われるような経過でも、できる限り治療の可能性を追究しています。たとえば、悪性腫瘍が脊椎に転移したような場合でも、QOL改善が期待できる場合には、積極的に腫瘍摘出を行い、さまざまなインスツルメントを用いた固定術を選択しています。
またジャーナルクラブ(抄読会・輪読会)、積極的な学会参加に加え、房総脊椎脊髄手術手技研究会 (BOSST) や 南房総脊椎外科セミナー (MSS) を主催しています。

II.亀田メディカルセンター 脊椎脊髄外科研修 プログラムの概略
亀田メディカルセンター 脊椎脊髄外科研修プログラムは、すでに脳神経外科専門医または整形外科専門医取得を取得しており、サブスペシャリティーとして脊椎脊髄外科修得を希望する医師、および、脳神経外科または整形外科後期研修医の中で、脊椎脊髄外科トレーニングを希望する医師を対象として作成しました。医師の経験や希望に合わせていくつかのコースを用意しました。
おおよその目安は「研修期間中に修得可能な検査・手術手技」を参考にしてください。
年間100例の手術に術者または助手として参加していただく予定です。

  1. 募集人員 
     平成21年度 : 2名 (同時期に研修できる研修医数は2名までです。)

  2. 研修指導医
    プログラム責任者:
     脊椎脊髄外科 部長 久保田基夫 
      (脳神経外科専門医、日本脊髄外科学会監事・指導医)
    指導医:
     脊椎脊髄外科 部長 譲原 雅人 
      (脳神経外科専門医、日本脊髄外科学会認定医)
     脊椎脊髄外科 部長 水野 正喜 
      (脳神経外科専門医、日本脊髄外科学会指導医)
     脊椎脊髄外科 医師 下村 隆敏 
      (整形外科専門医、日本脊椎脊髄病学会指導医)
  3. 研修コース
    1)脊椎脊髄外科 基礎コース (研修期間:6ヶ月)
    脳神経外科または整形外科後期研修医で脊椎脊髄外科トレーニングを希望する医師を対象としてとしたコースです。担当医として診療に参加します。脳神経外科専門医試験に必要な脊椎・脊髄・末梢神経の解剖・生理をはじめ、脊椎脊髄外科疾患の神経診察・画像診断・手術適応について学びます。基本的な検査手技、頚椎・腰椎変性疾患に対する後方到達法(椎弓形成術、椎弓切除術、椎間板ヘルニア摘出術など)を修得します。

    2)脊椎脊髄外科 上級コース (研修期間:2年間)
    すでに脳神経外科または整形外科専門医取得を取得しており、サブスペシャリティーとして脊椎脊髄外科修得を希望する医師を対象としたコースです。主治医または担当医として診療に参加します。特別に高度な技術を要する手術や合併症のリスクの高い手術を除き、ほぼ全ての脊椎脊髄外科手術手技を修得します。研修終了時に『日本脊椎脊髄病学会指導医』または『日本脊髄外科学会認定医』の申請を目標とします。


問い合わせ先
 〒296-8602
  千葉県鴨川市東町929
  亀田総合病院 脊椎脊髄外科 久保田基夫
  Tel: 04-7092-2211、 Fax: 04-7099-1198
  Mail: kubotam@kameda.jp


あなたは今の研修に満足していますか?
私自身は大学を卒業して25年になりますが、そのうち13年間を大学病院の文部教官として、診療と教育に携わってきました。大学病院では密度の濃いカンファレンスが行われています。しかし、残念ながら若い研修医が執刀できる手術件数は、大学病院では極めて少ないと思います。
「外科医」とは「手術により病気を治す医師」であるはずです。私が若い頃留学したドイツのゲッチンゲン大学では、17人の脳神経外科スタッフで、年間2,000件の手術を行っていました。私の大学では、ほぼ同数のスタッフで年間200件程度の手術件数でしたので、 年間2,000件というのはかなりのカルチャーショックでした。手術付けの毎日、「これが外科医なんだ。」としみじみ実感しました。しかもカンファレンスでは、神経内科、放射線科、臨床病理の先生方と、激しいディスカッションが行われていました。
この手術件数はドイツが特別なのではありません。昨年はソウルの脊椎専門病院、ムンバイ(インド)の公立病院を訪問しましたが、ソウルでは100人の脊椎外科医で年間12,000件の手術が行われており、ムンバイではなんと10人そこそこのスタッフで4,000件もの手術をこなしていました。外科医1人あたりの手術件数の少なさは、むしろ日本が特殊なのだと思います。もちろん、手術件数が多ければよいと言うものではありません。しかし、豊富な手術症例を経験できるという環境は、外科医を目指す研修医には必須だと考えています。
振り返って、一般病院での研修はどうでしょうか?外来や急患に明け暮れる毎日と思います。かなり手術をこなしている施設もあると思います。しかし、忙しいあまり、流れ作業のような医療になっていませんか?自分たちの治療成績を、学会に報告する習慣はありますか?新しい知識や技術を学ぶ環境は整っていますか?

私たちは優れた臨床医を育てます。
医療は単なる技術ではありません。若いうちにアカデミックな考え方を身につけるというのは、皆さんが考えている以上に大切なことです。患者様の病態や治療法をもとめて、納得の行くまでディスカッションをする、チャレンジ精神を忘れず、常に新しい知識を吸収し技術を研鑽する、それが私たちのスタイルです。
私たちは「脊椎脊髄外科」に集中しています。近い将来、「脊椎脊髄外科」は「脳神経外科」や「整形外科」と並びうる、医療の一分野として発展すると考えているからです。脊椎脊髄疾患治療に対する情熱、新しい知識を吸収し技術を研鑽する姿勢、患者様を中心とするチーム医療、これら全てのものに誇りをこめて、自らをチーム・スパインと呼んでいます。最高の医療を提供するとともに、優れた臨床医を育てる、それがチーム・スパインの目標です。
脊椎脊髄外科 部長 久保田基夫


脳神経外科の先生方へ
現在、脳外科専門医一人あたりの年間手術数の少なさが学会でも問題にされています。
それは教育の問題だけでしょうか?いえ、脳外科医ひとりひとりの外科医人生に関わる問題でもあります。血管内治療や定位放射線治療の発達・普及により、さらに将来開頭手術の数は減ると予想されています。
一方、脊椎脊髄手術数は、今後増加が見込まれています。なぜなら超高齢化社会においてはQOL維持に関係するこの分野のニーズは計り知れないものがあるからです。
では、今、脊椎脊髄手術の担い手は足りているのでしょうか?
脊椎脊髄外科とは整形外科からの専門医たちだけでなく脳神経外科からの専門医たちが共同して担い手となり、かつ、次の担い手を育てていくべきである、というのが我々、チーム・スパインの認識です。
我々は、日本脳外科学会専門医ですが、今は脊椎脊髄外科に専念し、脳の手術はしていません。
そして、「まずオーソドックスな手術をする」、これはチーム・スパインのコンセプトのひとつです。「まじめな脳神経外科医のこの分野への参加をサポートしたい」、これも我々のチームの重要なコンセプトであります。
脳の治療の経験はこの分野で必ず役に立ちます。いろいろなレベルで一緒に「try」してみませんか。

整形外科の先生方へ
ある意味、というか建前上は脊椎脊髄外科分野において脳外科と整形外科は競合関係にあるとされます。
それぞれの主義主張に相容れない部分は多々あるとされます。しかし、本当でしょうか?現場では脊椎脊髄外科の名のもと、年々両科の交流は深まりつつあるのも事実です。必要なのは既成の所属科ではなく、専念する脊椎脊髄外科である、という認識はまだ「挑戦的」でしょうか?
我々は、お互いの経験・能力を共有する努力こそが、国民を含めみんなのためになると信じています。脊椎脊髄外科学のためにその努力を惜しまない、これもチーム・スパインのコンセプトです。
今、我々は脳の手術はしていません。一年中脊椎脊髄外科に専念しています。そして、脊椎脊髄外科医の交流の場である「房総脊椎脊髄手術手技研究会(BOSST)」の事務局を担当しています。これからも大学、市中区別なく両科のスペシャリストともどんどん交流していくつもりです。
顕微鏡を常用した手術、ハイリスクな患者さんの手術などなど、一緒にやってこの分野を一層発展させてみませんか。
脊椎脊髄外科 部長 譲原雅人
連絡先
診療部事務室 山崎達夫
 TEL:04-7099-1103
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