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医療における消費税問題 (理事長 亀田隆明) 2014/07/01

理事長
亀田隆明

医療における消費税は大きな矛盾と問題を抱えています。

診療報酬は非課税とされていますが、これが税体系および診療報酬体系を著しく不公平、不公正、不透明な制度にしているからです。

例えば、医療機関が仕入れる医薬品や診療材料、施設整備費や高額機器などこれら全てに消費税がかかっています。皆さまもご存じの通り、消費税は最終消費者が支払うことが原則となっています。しかし医療は非課税という現行制度のため、この仕入れ等にかかる消費税はすべて医療機関の負担となっています。これが控除対象外消費税といわれるものです。

当法人ではこの控除対象外消費税による負担が、消費税5%時に約9億円、8%になった本年度はおよそ14億5千万円と見込まれます。5億円以上の負担増になるわけですが、政府はこれを診療報酬で補てんするとして、はじめてその診療報酬に上乗せする式を明記しました。しかし、その計算式で算出してみたところ、当法人ではわずか40%程度にとどまることが判明しました。これで補てんされているとは到底認められません。

そもそも消費税を診療報酬で補てんするということは、公正、公平、透明性を求められる消費税と、政策誘導に用いられる診療報酬を混ぜてしまうことを意味します。税の信頼性、診療報酬の透明性を著しく毀損し、ひいては国家の信頼性を脅かす問題です。

診療報酬は、約50%が皆さまの納めている健康保険から、37%程度が別の税金から、そして13%程度が個人の負担となっています。つまり、非課税とは言いつつも、健康保険の掛け金を上げる、個人負担が増えるということになりますから、税金はかかっているのです。事実上は個人にとっては軽減税率となっているのと同じです。

このままの非課税のもとで消費税10%となれば、多くの病院は経営が困難となります。また、新しい設備投資などは控えざるを得なくなるのは必定です。アベノミクスの成長戦略のひとつといわれる医療は、一気に崩壊へと向かうでしょう。

何とかこうした事態だけは避けようと、現在4つの病院団体協議会、全国自治体病院協議会、そして日本医師会などを中心に、医療費を課税にし、軽減税率とするよう政府に強く働きかけています。私達は、場合によっては訴訟も視野に活動を続けています。今こそ改革先送りは不可能で、なんとしても抜本的見直しが必要とする立場を堅持し、将来にわたり持続可能な制度への転換をうながすよう努力をつづけて参る所存です。

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