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お知らせ

持続可能な街づくり (亀田総合病院長 亀田信介) 2013/05/01

亀田総合病院
亀田 信介

このたび「人口10万人増計画」という街づくりプロジェクトをスタートさせました。このような取り組みが急がれる理由は、新聞等でも大きく報道されたように、今後日本における地方人口の急激な減少と高齢化による限界自治体の急増が予測されるからです。

政府機関の将来人口予測によれば、現状の出生率が続いた場合、100年後の日本の人口は3,000万人から6,000万人の間になるとみられています。一方、エネルギー問題、インフラの老朽化、高齢化、少子化問題により都市のコンパクト化が必須となり、すでに大都会への一局集中が始まっています。

現在の首都圏人口は、東京、埼玉、神奈川、千葉で約3,600万人。なんと100年後には日本の人口が現在の首都圏人口と同じくらいになると推測されている訳です。このような予測を踏まえ、自分たちの故郷が果たして将来にも存続しているかどうかは、この10年、20年の街づくりが鍵を握ると考えたのです。

今回の街づくりプロジェクトにとって最も重要なことは、地域の人口を増やすことに尽きます。そのためには安定した雇用の創出と、若者たちが安心して家庭を作り子育てができる環境づくりです。そこで私たちは3つの顧客を想定しました。第一の顧客はこの地域で働き、子育てをして下さる若者たち。第二の顧客はこの地域に富を持ってくる都会の富裕層。そして第三の顧客はそれらの富裕層の家族や友人です。これら全ての顧客に対し、バランスよく顧客満足を図ることにより、地域の人口を増やし、発展を目指そうと考えています。

しかしこのような街づくりは行政や公的組織だけでできるものではありません。市民一人一人が当事者意識と高い志を持ち、自らの役割を果たしていくことが必須です。もちろん、行政や公的組織にも一定の役割を果たしていただく必要はありますが、抜本的な意識改革が必要です。それは「基本的に行政や公的組織はアンパイアに徹するべきで、プレイヤーはそれぞれ得意分野で活躍する市民だ」ということです。この市民の力を地域の魅力としてより一層活かすために、より多くの市民が共感できる地域のミッションを作りたいと考えています。そうすることでさまざまな活動がひとつの方向に向かって進むことになり、地域全体の組織力は大幅に向上すると思われます。

私共亀田グループは、得意分野である医療、介護、福祉、教育を中心にプレイヤーとして活動していきたいと思います。中でも優先順位の高い事業として、子育て支援と教育訓練があげられます。子育て支援に関しては、医療、介護、観光といった女性に対しても24時間労働を求める職場の多い当地域において、安心して子育てをしながら快適に働ける環境づくりが必須です。そのためには、24時間保育、病児保育、学童保育、質の高い幼児教育や学習塾を備えた認定こども園のような大型子育て支援施設を作る必要があります。また、教育訓練においては、雇用のミスマッチを解消し、正規安定雇用に結びつけるような教育訓練と資格制度を作るとともに、努力をすればその後の継続的なキャリアアップが可能なシステム作りが求められます。

このような環境を整え、質の高いスキルを持った若者たちが集まると同時に、当地域が本来持つ素晴らしい自然環境などの強みと合わさることで、都会の富裕層にとって魅力的な街になり、さらに雇用の場も増えていくといった好回転の街づくりに繋がっていけばと希望しています。

私たちの故郷を守るための答えは、これまでの延長線上にはありません。行政にばかり期待したり、文句ばかり言っていても解決にはなりません。今だからこそ輝ける地域の未来を想像し、一人一人が夢と高い志を持ち、力を合わせて自らの使命を果たしていこうではありませんか。

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