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医療者教育における臨床環境の重要性 (学校法人鉄蕉館理事長 亀田省吾) 2017/09/01

学校法人鉄蕉館理事長
亀田 省吾

亀田総合病院は、本年度、亀田医療大学の2期生と亀田医療技術専門学校の卒業生などを含め180名あまりの新人看護師が入職し、念願の7対1看護基準を取得しました。一方、昨年度の受験者数や入学者数は、亀田医療大学、亀田医療技術専門学校とも減少しており、今後も少子化が進む中で、優秀な学生の確保に大きな危機感を抱いています。

急激なスピードで高齢化が進む首都圏は、深刻な医療・介護提供不足が予想されています。そのような状況の中で、千葉県では亀田医療大学開設時に7大学であった看護系大学が、本年度15大学となり、来年度は18大学に増加する予定です。さらに柏に大型の看護専門学校も開設予定とのことです。一方、出生率は相変わらず低迷しており18歳人口は年々減少しています。そのため各地域で小、中、高校の統廃合が進められています。しかし、大学などの高等教育機関の統廃合は制度的にも難しく、地方の多くの大学が定員割れを余儀なくされています。看護師養成数が増加することは歓迎すべきことですが、その目的が単に社会ニーズの高い医療系学部への学部変更や新設による学生集めであるとしたら、問題が起きる可能性があります。看護学は実践の科学と言われているように、看護教育で最も重要な学習は、良質な臨地実習からの学びです。

多くの医療機関が医師や看護師不足で疲弊しており、現在でも母性看護や小児看護の実習施設の確保が困難な状況下で、これだけ急激に増加する看護学生達に良質な実習環境を提供できるかは甚だ疑問です。また看護師教育には多くの資金がかかり、今まで医療とは無関係であった大学が学生集めを目的に看護学部を開設したら、大学の経営をさらに圧迫することになりかねません。

しかも看護師は大学を卒業して国家試験に合格したからといって、すぐに看護の仕事ができるわけではありません。医師や看護師をはじめとした医療者にとって、国家試験に合格するということは、スペシャリストとしてのスタートを切ることであり、そこから数年間、どのような環境の中で働くかが、専門職者としての将来を決めると言っても過言ではありません。

亀田医療大学、亀田医療技術専門学校は、実習施設としてわが国初の国際的医療認証(JCI)取得病院である亀田総合病院をはじめ、関連の多くの医療サービス施設等を有しており、非常に恵まれた環境にあります。さらに、チーム医療の重要性が叫ばれている今、こうした亀田グループで卒後教育を受けるということは、自然に国際標準に基づいた医療安全や感染管理をはじめ、質の高いチーム医療を身につけることにつながります。裏を返せば、こうした仕組みの無い医療機関で個人的にどんなに努力をしても、グローバルスタンダードの医療や看護を身につけることは困難です。

これから看護師を目指そうとしている中高生や保護者の皆様には、将来、社会で活躍できる看護師になるために何が大切かを考え、是非とも亀田の看護教育の特長をご理解いただき、多くの方々がチャレンジしてくださることを願っています。

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