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OURSの目指すもの (亀田総合病院長 亀田信介) 2015/11/01

亀田総合病院長
亀田信介

日本社会も人口減少に対する危機感がようやく芽生え始めました。1974年に人口置換水準2.08(人口を維持するために必要な出生率)を割り込み、2005年には1.26となりました。現在は1.4前半で推移していますが1.5を割り込んですでに四半世紀が経過しています。

一方、高齢者人口は今後30年以上増加が続きます。つまり若年人口、労働人口が急激に低下することになります。さらに、大都市特に東京への若者の流入が止まりません。しかも東京の出生率は国内最低で1.1前後です。このままでは悪循環となり、GDPは減少し社会保障システムは破綻してしまいます。

そこで政府は、ふるさと納税制度や地方創生を打ち出し、今までのような地方に対する横並び政策を転換し、生き残る地域を限定せざるを得ないと考えています。ふるさとを生き残らせるためには、明確なコンセプトと短期、中期、長期戦略、そして確実に実行してゆく行動力が求められます。

基本的に南房総地域は首都圏の端に立地し、首都圏の課題解決に寄与する地域づくりを目指すべきでしょう。課題やその解決法はさまざま考えられますが、それを実現するために最も重要なことは労働力の確保です。

そこで都会における若者たちや企業にとって大きな課題である子育て支援に注目し、子育て支援日本一を掲げ「子育てOURS(あわーず)」プロジェクトをスタートいたしました。0歳児から学童まで、365日24時間、一時預かり、病児・病後児、夏休み預かり、子育て相談、シングルマザーをはじめとした親への支援、体験学習、スポーツクラブ、学習塾等様々なサービスを、柔軟性を持ち継続的に低価格で提供しようと、自治体と連携しながらシステム作りに取り組んでいます。

現在の公的サービスは、年収が多いほど利用料が高くなり、労働意欲を低下させてしまいます。また、日勤・夜勤の交代勤務や職場からの突然の呼び出しのある医療職のニーズにも対応できません。同様に、観光業にとって繁忙期の夏休み問題や学童保育、ちょっとした熱発でも預かってもらえないといった、責任ある立場で働く親たちへの支援としては全く不十分なサービスシステムです。実際、人口密集地域では子育て問題で優秀な女性スタッフが退職してしまい、企業にとっても大きな損失となっています。子育てOURSでは、現在存在する公的サービスシステムをフルに活用した上で、さまざまな追加サービスを組み合わせ、さらに利用料金を補助することにより、2人以上の子供をフルタイムで共働きしながら、安心して豊かに育てられる支援を目指しています。

日本社会では、未だに子供を預けて仕事をすることに批判的な意見が存在します。しかし、若者には高齢化による社会保障費や高学歴化による教育費が益々重くのしかかっています。こうした中で、出生率を高め、今後の人口減少に歯止めをかけ、将来正常な人口ピラミッドに戻すことが求められています。私どもは、一生懸命働く親を、子供にとっても社会にとっても格好良いヒーローと位置づけ、尊敬する親の姿を見ながらすくすく育つ子供たちであふれるような社会モデルを創ることを目指しています。子育てOURSは、子供たちにとって魅力あふれた「秘密基地」と言ってもらえるような施設を目指しています。2016年4月に開園の予定ですが、今後多くの方々のご支援ご協力をお願い申し上げます。

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